美容にも健康にもいい!食物繊維の種類とそれぞれの効果

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みなさんも、肌荒れには食物繊維、便秘には食物繊維という情報を耳にしたことがあると思いますが、食物繊維とはいったいどのようなものかご存知ですか?
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。
今回は、この食物繊維のそれぞれの効果や代表的な食品についてご紹介していきたいと思います。

 

食物繊維とは

食物繊維(しょくもつせんい)とは、食べ物に含まれている難消化性成分の総称です。
人の消化酵素によって消化されない、という特徴を持ちます。
糖尿病や高血圧、便秘などに効果がある体にいい栄養素の一つ。
食物繊維を摂取することで腸内細菌の栄養源となり、分解されて発酵する際に生じる有機酸が大腸の酸性度を下げてくれることで、大腸癌などの原因となる有害物質が減少するなど大腸の疾患を予防する効果も。

厚生労働省の「食事摂取基準」(2010年度版)では、食物繊維1日12g未満の摂取で心筋梗塞による死亡率が増加し、1日24g未満で低下する、とされています。
このことから、成人男性で1日に19g以上、成人女性で1日に17g以上の食物繊維摂取を推奨しています。
また、現在の日本で食物繊維の習慣的な摂取量が1日24gに達している者は稀であるといえる、とも記述されており、わたしたちが日ごろから食物繊維を摂取していないということがよく分かります。

>>(参考 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」(2010年度版) )

食物繊維は「水溶性食物繊維(すいようせいしょくもつせんい)」と「不溶性食物繊維(ふようせいしょくもつせんい)」の2種類に大別されます。
では、一体これらの違いとはなんなのでしょうか?
それぞれの特徴・効果についてご紹介していきます。

 

 

水溶性食物繊維とは

水溶性食物繊維とは、その名前の通り水によく溶ける食物繊維のこと。
植物細胞の内側にある「細胞質」の中に含まれています。
水分を保持する働きがあり、水分を含むとドロドロっとした粘性のある状態になるのが大きな特徴で、胃の中でドロドロとした状態になるため小腸へと移動するのに時間がかかります。
さらに移動の最中に他の栄養素の消化吸収を抑えて遅らせるため、血糖値の上昇を穏やかにしてくれるのです。
血糖値の上昇が穏やかだとインスリンの分泌量も少なく、太りにくくなります。
(血糖値とダイエットの関係については「低GIの食品でダイエット」の記事をご覧ください)
また、コレステロールの吸収を抑える働きもあるため生活習慣病の予防にもなります。
他にも腸内の有害物質を吸着して体外へ運びだす働きもあるため、腸内環境の改善にもなりますね。

 

水溶性食物繊維の主な効果

・     血糖値の上昇を穏やかにしてくれる (太りにくくなります)

・     コレステロールの吸収を抑える (生活習慣病を予防できます)

・     腸内環境を整える (肌の調子もよくなります)

 

水溶性食物繊維が含まれる代表的な食品

・     黄な粉、昆布、ワカメなどの海藻、こんにゃく、芽キャベツ、人参、モロヘイヤ、オクラ、ごぼう、さつまいも、ソラマメ、小豆、納豆、オートミール、ライ麦、押麦、全粒粉 など

 

 

不溶性食物繊維とは

不溶性食物繊維は、水に溶けにくく、糸状に長い筋が特徴的な食物繊維です。
保水性が高く、胃の中で何倍にも膨れ上がります。
大きく膨れ上がった不溶性食物繊維は腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にしてくれるため便通がスムーズになります。
さらに大腸内で分解され発酵するとビフィズス菌などの善玉菌が増えるため、腸内環境を整えてくれる作用も。
また、大腸内を通過する際に有害金属や有害物質を吸着して体の外へと運び出してくれる働きもあるので腸の疾患予防にも役立ちます。

 

不溶性食物繊維の主な効果

・     保水性が高いので満腹感を得やすい (食べすぎの防止になります)

・     蠕動運動を活発にする (便秘の解消になり、便秘によるむくみも解消できます)

・    腸内環境を整えてくれる (腸の疾患を防ぎ、肌の調子もよくなります)

 

不溶性食物繊維が含まれる代表的な食品

切干大根、しそ、黄な粉、枝豆、大豆、インゲン、アボカド、人参、モロヘイヤ、オクラ、ごぼう、さつまいも、干し柿、インゲン、ぜんまい、グリーンピース、ライ麦、押麦、全粒粉

 

 

さいごに

食物繊維といっても、大きく2つの種類があることが分かりました。
ダイエット中の方は、GI値の上昇やコレステロールの吸収を穏やかにする効果のある水溶性食物繊維をたっぷりと摂取するようにしましょう。
便秘や肌荒れで悩んでいる方は、腸内環境や便通を整えてくれる不溶性食物繊維を意識して摂取すると良いですね。
ぜひ、毎日の食事に食物繊維を意識して取り入れてみてください。

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